トレモ療法
心理専門家向けトラウマ療法
トレモ療法
トレモ療法は心理学と生理学を用いた心理専門家向け身体志向(ソマティック系)トラウマ治療技法です。
トレモ療法はその基礎となるコレモの6つのスキルにトラウマ再処理の3つのスキルを加えたレジリエンス・モデル。
トレモ療法は以下の内容を基礎とします。
1) 治療における安全性を確立
2) トラウマ経験者の心と体のバランスを取り戻すための生物学的知識の習得
3) 従来の対話療法で扱いが難しかった過覚醒や低覚醒状態への介入方法である6つのレジリエンス・スキル
4)3つのトラウマ再処理介入技法
トラウマの詳細について語ることを必要とせず、単回性トラウマから複雑性トラウマまで、また子どもから大人にまで対象に使えます。トレモ療法単独で有用なのはもちろんのことトレモ療法のスキルを併用することで他の療法効果をさらに高めることができます。
トレモ療法のトレーニング
トラウマに関連する脳科学の基礎とトラウマ治療技法の基礎と応用を、少人数制体験型研修で学びます。一定の希望者数を満たす場合は、トレモ療法考案者のミラーカラス先生によるトレモ療法のレベル1&2総合講習会(計5日間)を開催いたします。す。
トレモ療法講習会概要
トレモ療法にはレベル1とレベル2があり、各研修では以下のことを学びます。(講義内容は現時点でのものであり、今後変更することがあります。)
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レベル1
講義と少人数グループでの演習からなる、トラウマ反応に対する介入技法の体験型研修です。トレモ療法のスキルは、
コレモの6つのスキルに、トラウマ再処理の3つのスキルが加えたられた、計9つのスキルからなります。
トラウマ反応は生物学的にみて非常事態への正常な反応であり、病理や心の弱さからくるものではないことを明らかにしたうえで、危機察知時の本能的防御反応と心の回復力についての理解を深め、トラウマ経験後にいかにして心と体のバランスを取り戻すかを学びます。
講義内容:
治療時における臨床の姿勢とガイドライン
トレモ療法における重要観点
生物学からみたトラウマと体
生理学からみたトラウマと記憶
トラウマの種類
コレモの6つの技法
トレモ療法の3つの技法
覚醒度調節
振り子介入
未完了防衛反応の再処理と意味構築
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レベル2
講義と少人数グループ演習を通してレベル1の内容をさらに深く理解し、生存本能的反応と愛着論を適用したトラウマ再処理の技法を体験的に学びます。またSENSIMAPを用いて潜在記憶について詳しく触れ、表現アートを使ったトレモ療法の応用を学びます。
トレモ療法・レベル2の受講にはトレモ療法・レベル1の修了が必要です。
講義内容
愛着論とトラウマ
ポリヴェーガル理論
生存本能的反応4段階
SENSIMAPと感覚器官
コレモとトレモ療法の9つの技法
定位反応とトラウマ治療におけるその重要性
表現アートを用いたトレモ療法技法の応用
ストレス反応と「テンド・ビフレンド反応」
生存本能的反応からの回復方法
トレモ療法の広がり
トレモ療法は任意で研修を受けた臨床士に使われていることに加えて団体研修への取り入れも広がっています。
トレモ療法を取り入れている団体例
南カリフォルニア・カウンセリングセンターは50年以上の歴史を持ち、年間平均5000人へカウンセリングを提供しており、センターの臨床士、インターン全員に対しての必須研修にトレモ療法が取り入れられています。
コネチカット州フェアフィールド大学にてEMDRとトレモ療法を合わせた統合的トラウマ臨床心理認定コースが提供されています。